七五三の着物のクリーニング料金の相場
子供の一大イベントの七五三。子供の晴れの日には、家族そろって着物を着て、神社でお参りして子供の成長についても感謝したいところですよね。 そしてお楽しみの後には、難しいお洗濯の問題が…。
思い出用に購入した大事な着物は、自宅でお洗濯するよりもクリーニングのプロに任せて、「目に見えない汚れ」も綺麗にしてもらいたいところですよね。ここでは気になる七五三クリーニングと料金、シミ抜きについてご紹介します。
七五三の着物クリーニング料金はどのくらい?
七五三の着物と料金は、3歳のお祝いだと「絞り着物」と「被布(ひふ)」と「襦袢(じゅばん)」で5,300円程度。5歳のお祝いでは、「着物」と「羽織」と「袴(+男性用の角帯)」と「襦袢」で6000円。7際のお祝いには、「絞り着物」と「襦袢」で6,500円程かかります。着物が「比較的丈夫なポリエステル素材」であれば、自宅でお洗濯してクリーニング料金を抑えるのも良いですね。
ポリエステルの七五三着物、クリーニングはどうしてる?
ポリエステルの着物の中でも、洗濯表示で「洗濯可のマーク」がある場合は、自宅で洗濯可能です。ポリエステル素材の着物のお洗濯は、「色滲み」と「色移り」を防ぐため、必ず「一着ずつ手洗いする」ようにしましょう。
洗濯方法は、まずバケツに「おしゃれ着用洗剤」を入れた水に5分ほど浸けておきます。洗剤が着物に浸透したら、やさしく押し洗いか、揺らし洗い。これを2~3回繰り返したら、綺麗にたたんで「(丁度いい大きさの)洗濯ネット」に入れてから、「洗濯機の弱モードので5~10秒を目安に脱水」します。脱水が終わったらシワをのばして、ハンガーまたは物干し竿にかけて陰干ししましょう。
※水に付けっぱなしにしておくと、色滲みしやすくなるので気を付けましょう。
※柔軟剤や乾燥機も使わないようにしましょう。
洗濯できないポリエステルの着物もある
ポリエステル素材の着物の中でも、洗濯不可の着物には以下のようなものがあります。
・糸に絹糸が使われている
・箔がひいてあるもの
絹糸は「縮みやすい」特徴があるので、着物を仕立て直す必要がでてきます。ミシン目の場合は問題ありませんが、手縫いの場合は「仕立て屋さんの方で間違って縫い付けている」こともあるので気を付けた方が良いでしょう。
箔がひいてあるものは、「箔が剥がれることがある」ので洗濯不可となっています。あとは洗濯可能なポリエステルの着物でも、「水に溶けやすい染料」によって色滲みしてしまうことがあるので、洗濯の際は気を付けましょう。
※水では問題が無くても、洗剤を入れた途端に色染みしてくることがあります。
着物を洗濯機で洗う
「洗濯機で洗濯可の着物」の場合も、まずは色滲みの危険性がないか確認しましょう。洗濯機を使うと、20分間以上は水に浸かったままになるので「浸けっぱなしによる色滲み」にも注意が必要です。
色滲みの問題がないようなら、1着ずつお洗濯。着物は、丁寧にたたんで・丁度いい大きさの洗濯ネットに入れてから、「ドライモード」や「上質お洗濯コース」などのやさしい水流で3~4分を目安に洗いましょう。
「すすぎは2回」行い、「脱水の時だけは手動で10秒」を目安に止めて、洗濯後のシワを防ぎましょう。乾かすときには、手で着物を挟むように叩いてシワをのばします。それから着物から水が垂れてもいいように、お風呂場やベランダで陰干ししましょう。
着物の染み抜き
子供は、はしゃいで転んで着物に泥を付けたり、出店で食べ物の汚れを付けたりすることもあるでしょう。そんなときには応急処置が大切!砂などの固形の汚れは、はたいて落としておきましょう。あとはシミにならないように、ティッシュなどでつまんで汚れを吸い取っておきます。
汚れが、おしろいなどの油汚れなら、(裏地なしの着物の場合)シミの下に「いらない布」を置いてから、「ガーゼにアルコール(またはベンジン)」をつけて汚れを写しとりましょう。
一方、汚れが「汗や調味料汚れなどの水性の汚れ」の場合は、アルコールの代わりに「水15:食器用中性洗剤1の洗剤液」で汚れを落とします。汚れが、油と水溶性の両方の汚れの場合は、クリーニングで「シミ抜き」のオプションもつけたほうが安心です。
※こすってシミを落とそうとすると、生地が傷み、シミも取れにくくなってしまうことがあります。
※「おしぼりにはアルコールが含まれている」ので、素材によっては「変色」を引き起こすこともあります。
着物のアイロンがけ
ポリエステルの着物は、基本的にアイロンがけは必要ありません。でもシワができたときには、120度の低温で裏地をアイロンがけして「生地が溶けないか」など確認。
それから普通にアイロンがけを行い、それでもシワが取れない場合は130度に上げたり、140度以下でアイロンがけを行ってください。
そしてアイロンの後は、「熱によるシワ」を防ぐため、ハンガーや衣紋掛けにかけておきましょう。アイロンの熱が冷えたら、綺麗にたたんで収納してください。
被布(ひふ)の取り扱いにも気を付ける
肌寒い季節の七五三には、着物の上に羽織る被布(本来は、長寿を願って着用する)も欠かせませんよね。でも被布には、(洗濯が難しい)中綿が使われているので「ほこりを払う程度」で問題ありません。
しかし長期保管の前には、フリンジなどの飾りも外してからお洗濯をする必要があります。中綿は、洗濯可の場合、中身がヨレないように手洗いで洗いましょう。中綿は、乾くときもヨレやすくなるので、干す前に両手で挟むように叩いて綿をならしておきましょう。
着物クリーニングを安く済ませたい!
着物のクリーニング料金も、「安いクリーニング店」で問題なし?でも、安い業者では「丸洗い」しか行ってくれないことがほとんどです。洗うときは、他の商品と一緒に「まとめ洗い」をされてしまうこともあるかもしれません。
あとは装飾品がとれたり、絞りの緩みに繋がることもあります。保管の際には、シミが出てきたりカビが生えることもあるかもしれません。
でも着物について熟知しているクリーニング店では、汚れやすい「衿」や「袖口」は丁寧に洗ってくれて、見えない汚れも「下洗い」でしっかり落としてくれます。 安いところが悪いというわけではありませんが、大切な着物は「着物クリーニングのプロ」に任せたいですね。
まとめ
七五三では、普段使いの着物よりも更に小物もたくさん!子供は、汚すのが仕事なので、七五三でも元気にはしゃいで、着物や小物を汚してしまうこともあるでしょう。
でもクリーニングのプロなら、生地の傷みを防ぎつつ、目に見えない汚れも落とすことができます。取り扱いにこまる家族分の着物一式は、着物クリーニングで「洗濯による劣化」も防ぎつつ、「新品の状態を維持」したいですね。