クリーニング後の正しい保管方法
クリーニングに出した衣類が戻ってくると、ビニール袋も綺麗だし、そのままクローゼットに収納!?でもクリーニング店では、引き渡しの時に「ビニール袋を外して・自宅でも乾かしてから収納する」ように言われていることに気付いていますか?
衣類は、きちんと乾いているようだし、ビニール袋も「ホコリ」を防ぐためにつけておきたい気持ちは分かります。でも、そのように注意喚起することにも理由があるんです。そこで今回は、クリーニング後の衣類の正しい保管方法についてご紹介します。
クリーニングからもどってきた衣類、どうしてる?
クリーニングに出して戻ってきた衣類。私たちは、お店を信用して「そのままクローゼットに収納しがち」です。でもクリーニングから戻ってきたら、あとは自己責任。
衣類には「シミ」が残っていないか、「ほつれ」ているところはないかなど確認しておかないと、クリーニング後のトラブルには対応してもらえないことがあります。
そのためクリーニング後には、「衣類の仕上がり」や「ボタン等の付属品も外れていないか確認」して、確認後に「タグ」を外すようにしましょう。
※クリーニング後に付いている「タグ」は、問い合わせの際に必要です。レシートも、確認後に処分するようにしましょう。
包装ビニールは必ずとること
クリーニング後に付いている透明の包装ビニール。衣類には、ビニールをつけたままの方が「ホコリ」もかぶらないし、クローゼットの中でも衣類同士が絡まって「シワ」になることを防いでくれるような気もしますよね。
でもビニール袋は本来、「配送までのホコリ」や「排気ガス」などの目に見えない汚れから防ぐためのものなので、綺麗に見えていても汚れは付着しています。
仮に汚れが付いていないとしても、そのまま保管することで「ビニールの中に湿気が溜まり・カビや変色を引き起こす」ことがあるのです。そのため衣類にカバーが必要な場合は、「不織布のカバー」に替えるようにしましょう。
火傷の危険性もある
ドライクリーニングに使われる「クリーニング溶剤」は、きちんと乾かさないまま着用すると「化学やけど」を引き起こすことがあります。
もちろんクリーニングでは、きちんと乾かしてから返すものの、季節柄「湿っぽくなって返ってくることもある」でしょう。そのためクリーニング店では、自宅でも衣類を乾かすように促しているのです。
※万が一、きちんと乾かさないまま着用して火傷を負っても「自己責任になる」ので気を付けましょう。
衣類と着用頻度に合った仕上げ・保管方法
せっかくクリーニングに出した衣類は、自宅でも「衣類に合った方法」で保管しておきたいですよね。例えばクリーニングで「ハンガー仕上げ」の場合は、ビニール袋を外して直射日光の当たらない・風通しのいいところで乾かしたら「衣類に合ったハンガー」に換えてから保管。
「たたみ仕上げ」の場合も、一度ハンガーにかけて乾かしてから、もう一度たたんで収納するようにしましょう。収納期間でいえば、「すぐに着用するものはたたみ仕上げ」「長期保管の場合はハンガー仕上げ」がオススメです。
あとは素材に合わせて「型崩れしやすいスーツや学生服、シワがつきやすい麻製の衣類などもハンガーにかけておく」と良いでしょう。
セーターの保管方法
セーターのような「伸び縮みしやすい衣類」は、ハンガーにかけて収納すると「厚み」や「重さなどの重力」によっては伸びやすくなり「型崩れ」の原因になることもあります。
一方、たたみ収納する場合は、「シワがつきにくい素材」なので適当に畳んでも比較的問題ありません。あまり重力の影響を受けないようなニットなら、「ハンガーは厚みがあり・肩の部分が角ばっていないもの」を使用すると良いと思います。
あとは、ふわっとしていて「かさばるニット類」は、「圧縮袋」に入れて収納するのもオススメ!圧縮袋は「衣類に合ったサイズのもの」で、余計な「シワ」や「型崩れ」ができないようにしたいですね。※圧縮袋は「虫食い」を防ぐこともできますよ。
クローゼットの環境と適切な保管方法
お洋服が大好きで、衣装ケースやクローゼットにも衣類がたくさん!でも衣類を、ギュウギュウに詰めておけば、やはり風通しが悪くなり「カビ」などが生えやすくなります。
また防虫剤の「防虫ガス」も、服が密集していることで、十分な効果を発揮できなくなることがあります。そのため衣類が多い場合は、シワがつきにくい衣類を圧縮袋に入れて、収納スペースを確保。
そしてクローゼットの中は、保管中も「定期的に換気」をしたり、衣類も「天気のいい日に虫干し」した方が良いですね。あとは1度「袖を通したもの」や「ホコリをかぶった衣類」は、もう一度洗ってからしまうようにしましょう。
防虫効果を高める保管方法
長期間保管の際には、「除湿剤」や「防虫剤」を置いておくのもオススメです。防虫剤の香りが気になる方は「無臭タイプ」もしくは「好みの香りのもの」で、防虫剤独特の香りを抑えるのもいかがでしょう。
防虫剤は「コンパクトなタイプの防虫剤」なら、セーターの上に(衣類の上)に置いて、防虫効果をアップさせてくださいね。
※防虫成分は、空気より重いため「下に働きやすい」特徴があります。防虫剤などはできれば1種類の使用で、複数の防虫剤を使用することで起きる「化学反応によるシミ」も防ぎましょう。複数使用する場合は、併用可能なものか確認してから使うようにしましょう。
保管中のホコリと虫食い
防虫効果を高める為には、日頃から「クローゼットの中も掃除」して「虫食い」を防ぐ必要があります。特に虫食いをするカツオブシムシなどが発生しやすい4〜6月は、掃除をしたつもりが「手汗などの汚れ」を付着させていることもあるでしょう。
そのため汗をかきやすい季節の掃除は、特に丁寧に行う必要がありそう。あとは「蛍光灯の紫外線による変色を防ぐ」ためにも、衣類は必ず「クローゼットや衣装ケースに収納する」ようにしましょう。
まとめ
クリーニング後の衣類は、できれば綺麗なうちにクローゼットなどに収納して、「ホコリ」からも守りたいところです。でもクリーニングでは、正しい保管方法をとらないと、「衣類が傷む原因」になったり「そのまま着用すると怪我をする」こともあります。
そのためクリーニング後も、適切な方法で保管。シーズン中に愛用した衣類は、収納前にももう一度洗濯する「しまい洗い(またはクリーニング)」で、繊維の奥の汚れも落とし・よく乾かしてから収納するようにしましょう。