帯のクリーニング料金の相場やクリーニングに出すタイミング

2019.05.27

分厚い帯に付いた食べ物の汚れ…。帯は、基本的には「使用後のお手入れ」さえ怠らなければ問題ないものの、目立つニオイや汚れは早めに対処しておきたいところですよね。でも帯は、基本的に「水洗い不可」なので自宅での部分洗いも難しいでしょう。

このようなデリケートな素材のお洗濯は、やはりクリーニングのプロに任せた方が安心です。ここでは、帯のクリーニング料金の相場やクリーニングに出すタイミングについてご紹介します。

帯のクリー二ングの気になるお値段は、700円程度となっています。ただし正絹の帯クリーニングになると3，000～6，000円程度になることもあります。

比較的高価な帯クリーニングは、着物一式のパックでお得にクリーニングに出すのも良いですね。帯は帯でも、浴衣の帯などの比較的安価で扱いやすく、洗濯可能な「ウォッシャブルウール」の帯などは自宅でお洗濯するのも良いかもしれません。

帯の使用後は、自宅で簡単に「お手入れするだけ」という方も多いでしょう。でも目立つ汚れやニオイ、ほこりや排気ガス、雨などによる水染みなどが気になる時には、着物クリーニングと一緒に早めにクリーニングで綺麗にしておきたいですね。

クリーニングでは、水洗い不可の素材についた汚れも、プロの技術で元通り！実際に目立つ汚れやニオイがなくても「使用頻度」に応じて定期的にクリーニングに出して、「目に見えない汚れ」も落としてもらってくださいね。

帯部分には、気を付けていても食べ物や飲み物の汚れを付けてしまいがち。特に、お子さんの場合は、注意していても汚してしまうものですよね。

そんなときには「大きな汚れを取り除いた上で、小さな汚れはティッシュなどで叩く」ようにして応急処置。帰宅後は、帯の正面や後ろ側、裏面にも「汚れ」や「雨シミ」「カビ」や「変色」などがないか確認しておきましょう。

それから正絹の帯のクリーニングは、着物専門のクリーニング店に出して、必要であれば適切なオプションも付けてもらいます。帯は、基本的に「芯」が入っているものがほとんどなので、丸洗いではなく「しみ抜き」の工程になることが多いようです。

着物向けの帯は、基本的には洗濯不可の素材の「正絹（シルク）」でできています。正絹は、「水に弱い性質」があるので、自宅で洗うと縮んでしまいます。

また帯には、「帯芯」や「絹芯」「接着芯」とよばれるものがあると水洗い不可。比較的丈夫な素材とされている綿や麻も、自宅で洗うことで本来の「帯のハリ」を失う原因になります。そして、これらを元通りにするとなるとプロでも大変な作業になるのです。

そのため繊細な染め方や織り方、複雑な刺繍も多い着物の帯汚れは、やはり着物クリーニングのプロに任せた方が安心です。
※浴衣用の「（リボンなどの）作り帯」も、接着芯が入っているので洗濯不可です。

帯のお手入れ方法には、まず「着物に目立つ汚れ」がないか確認します。着物の場合は、襟や裾、袖の下の方に汚れが付きやすいです。その部分にも、気になる汚れがなければ「ハンガー」にかけて「1～2日程度」湿気をとばしましょう。

このとき帯と着物は、全てまとめてかけておくのではなく、「振袖」も「長襦袢」も「帯」も1つずつ乾かしましょう。湿気飛ばしたら「和装ブラシで」ブラッシングをして、ほこりやゴミをはらっておきます。

※このとき蛍光灯も、紫外線と同様、「色ヤケ」する原因になります。また乾かしたままにしておくと「生地がたるむ」ことがあるので気を付けましょう。

帯にシワがついてしまったときには、他の衣類と同様、アイロンで伸ばしたくなりますよね。でも着物の帯は、繊細な染色や刺繍が施されているので「アイロンをあてると変色したり、色落ちしてしまう」ことがあります。

すると、やはり色を戻すことは難しくなるので、頑固なシワは和装クリーニングの「プレス仕上げ」で伸ばしてもらいましょう。

小さなシワなら「バスタオル」の上に帯を敷いて、その上に「大き目のハンカチ」を乗せ、その上から「手」で伸ばしましょう。

「自宅でお手入れするだけ」ということも多い帯は、あまり「素手で触らない」方が良いですね。帯に「手垢」が残っていると、知らない間に「カビ」や「虫食いで穴が開いてしまう」こともあります。

そして前述の通り、「芯のある帯」は無理に洗濯すると、帯芯まで完全に乾かず「カビ」や「生乾き臭」が発生する原因になります。帯部分の着物の内側に巻く「タオル」も、「湿気」と「カビ予防」のためにも忘れずに付けておきたいですね。

自宅で水洗浄できない帯は、クリーニングのシミ抜きで、繊維の内側の汚れも落としてもらった方が良いことが分かりました。帯に付いた汚れは、拭いても「繊維の内側から汚れが浮き出てきてシミになる」こともあるので、早めにクリーニングに出しましょう。

もし仮に汚れが残っていて「変色してしまった帯」も、クリーニングの「色補修」などで、元の様な色合いに復活！タンスに眠っている帯も、この機会にクリーニングに出して、「買った当初の色合い」に直してもらうのもいかがでしょか。